少年事件の流れ

1 逮捕・勾留について

少年事件における逮捕や勾留の手続きは、20歳以上の刑事事件の手続きと概ね同じです。
警察官が少年を逮捕した場合、逮捕から48時間以内に少年を釈放するか、少年を検察官に送致しなければなりません。
そして、その検察官は、警察から送致されてから24時間以内、かつ、逮捕時から72時間以内に勾留請求をしない限り、少年を釈放しなければなりません。

検察官が、捜査にもっと時間が必要と判断した場合、裁判所に勾留の請求をします。裁判所が交流を決定した場合には、10日間、身体拘束されます。勾留はさらに10日間延長することができますので、一度逮捕されてしまうと、合計20日間、勾留が継続することになります。
ただし、少年事件の場合「やむを得ない場合」でなければ勾留をすることができないと定められています。

2 家庭裁判所への送致について

20歳以上の者が犯罪行為を行った場合、警察や検察官において捜査が行われた後、最終的に検察官が起訴するかしないかを判断します。検察官が不起訴処分とした場合は、事件はそれで終了します。
他方、少年事件の場合は、検察官が直ちに起訴するかしないかの判断をするのではなく、全ての事件について、少年の身柄と記録を家庭裁判所へ送ることになっています(全件送致主義といいます)。少年事件について、このような処置が取られている理由は、少年法が少年の健全な育成を目的としていることにあります。

少年が犯罪行為を行った場合、仮に事件自体が軽微なものであっても、少年自身の資質や生活環境などに問題があることが犯罪行為の要因となっていることが少なくありません。そのような問題を放置したまま少年を元の環境に戻してしまうと、再度犯罪を犯してしまうおそれがあります。そこで、少年の問題点の調査や判断の専門家がいる家庭裁判所に判断させることが適切であると考え、全件送致主義が取られています。

3 観護措置

家庭裁判所は少年事件が送致された日に、少年に対して観護措置をとるかどうか、判断します。

裁判所が観護措置をとらないとの判断をした場合は、少年はその日に身柄が解放され、自宅に帰ることができます。
他方、裁判所から観護措置の決定を下された場合は、少年は、最大4週間、少年鑑別所で生活することになり、その間は自宅に帰ることができません。

少年鑑別所では、医学,心理学,社会学,教育学などの専門的知識に基づいて、少年が起こした事件等に影響を及ぼした資質上及び環境上問題となる事情の調査を行います。

4 少年審判

20歳以上の者が犯罪行為を行い、その事件を検察官が起訴した場合には、裁判が行われます。裁判は、公開された法廷内で行われ、最終的には裁判所が有罪か無罪、有罪の場合にはその刑罰の内容(懲役、禁錮など)を判決という形で言い渡します。

他方、少年事件の場合には、裁判の代わりに少年審判が行われます。

少年審判は、20歳以上の刑事事件と異なり、非公開で行われます。審判では、裁判官が主導して少年やその両親に質問する等話を進め、最終的に処分が下されます。

少年審判では、少年が起こした事件(非行事実)と「要保護性」の審理がされます。
「要保護性」とは、少年が将来、再犯を行うおそれがあり、少年に対する保護処分(「保護処分」については後述します。)により、再犯の防止をする必要性のことをいいます。
要保護性を判断する上では、少年本人の反省状況の他、少年の更生の環境が整備されているか点も考慮されます。そのため少年審判においては、裁判官が少年の両親などの監督者に対し、事件が起きた時の少年に対する監督状況や、今後の監督体制などの質問もされることが多いです

5 少年審判の種類

少年審判の処分については、以下の5つがあります。

不処分
文字どおり、処分をしないというものです。
非行事実が認められなかったり、非行事実が認められるとしても、前歴がないこと、事案が軽微であること、本人が真摯に反省していること、少年の更生のための環境が整っていることなどの事情が認められる場合には、不処分という判断が下されることがあります。

保護観察
少年を少年院などの施設に収容させるのではなく、社会内で生活させながら、一定期間、保護観察官及び保護司の監督を受け、更生を図るという処分です。

少年院送致
一定期間、少年を少年院に収容し、矯正教育を受けさせる処分です。

家庭裁判所は、少年院送致の判断を下す際、少年の処遇について勧告を行うことができます。裁判所からの処遇に関する勧告がない場合には、少年が少年院に収容される期間は、概ね1年程度と言われております。

他方、家庭裁判所が処遇について、短期または長期の勧告を行った場合には、収容される期間が延びたり短くなったりすることもあります。

試験観察
家庭裁判所が少年に対する最終的な処分を下すにあたって、少年に社会内で生活をさせ、その様子を見た上で、最終判断をするという中間的な処分です。

試験観察の期間は明確に決められてはいませんが、3~6か月程度の期間となっていることが多いです。

逆送
「逆送」とは、家庭裁判所が、少年に対して刑事処分が相当だと認めた場合に、事件を検察官へ送致することをいいます(全件送致主義より、検察庁は家庭裁判所に事件を送致しますが、その流れとは逆に家庭裁判所から検察に送致されることになるので「逆走」といいます)。

逆送には大きく分けて2種類あります。
1つは、年齢超過による逆送です。事件時、少年が20歳未満であった場合であっても、審判時に20歳になった場合には、通常の刑事事件と同じ手続きが取られることになり、逆送手続きが取られます。
もう1つは、少年が行った犯罪行為の内容等を踏まえ、刑事処分が相当だとする逆送です。殺人、傷害致死などの重大な犯罪を行った場合にこの逆相手続きが取られることが多いです。また、事件時に16歳以上の少年が、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた場合には、原則として検察官に送致しなければならないと法律に規定されています。
家庭裁判所から事件の送致を受けた検察官は、一部の例外を除き、起訴しなければならないことになっております。

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